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知識
 
日本のお祭りとその起源
 お祭りの起源は紀元前、神話の時代にまでさかのぼります。
 日本が生まれ神々が暮らし始めたある日のこと。 太陽の神 天照大御神[あまてらすおおみかみ]は、訪ねてきた弟 須佐之男命[すさのおのみこと]がはしゃぎすぎて田んぼを荒らしたり屋根を壊したりするので怖くなり、天の岩戸に隠れました。世界は暗闇に包まれ、あらゆる災害が起こります。
 そこで、天照大御神になんとか出てきてもらおうと、踊りの名手 天之鈿女命[あめのうずめのみこと]がお尻をふってダンス。これには神々も大笑い、みんなで踊りだしました! 「なんだか外が楽しそう……?」と天照大御神も気になってのぞいてしまい、世界は光を取り戻すことができました。
 これが神社の祭りの起源といわれる有名な「天の岩戸隠れ」のエピソードで、日本最古の歴史書、古事記(712年)に記されています。
 以来、神社や寺院を舞台に行事・儀礼としての祭りが始まりました。「祭り」の語源は「まつらふ」で、心を尽くした供え物で神様に感謝をささげることを意味します。

 平安時代には神が神社から町に降りられる神輿が登場。江戸時代には山車や花火などの娯楽も加わり、主役は神仏から庶民へと変わっていきました。四季を持つ日本では、春夏秋冬それぞれの祭りが生み出されてきました。春は田植えの季節、秋はその収穫の季節。春祭りでは豊作を願い、秋祭りでは豊かな実りに感謝します。夏は都市部に疫病が流行する季節で、これを神のたたりと考え、祭りで疫病退散、厄除けを願いました。地方では稲を食い荒らす害虫を追い払い、台風除けを祈願する祭りが多くなります。盆踊りは、死者を供養する念仏踊りが起源です。
 そして収穫を終えた農閑期の冬には、田畑の神をねぎらい、新しい年を迎えるための「新春祝い」に備えます。けがれを落とすための裸祭りや火祭りが代表的です。このように季節によって違うお祭りですが、どの祭りにも日本人の「生きるための願い」がこめられています。その願いは時代を経ても変わることはなく、だからこそお祭りは代々守り継がれてきたのです。